第四回尾形けいこタウンミーティング(2021/02/06 10:00-11:30)参加16名
テーマ「名古屋市ごみ処理事業の脱炭素は実現可能なのか?」
解説:栗原あかねさん 元自治体環境部職員
<解説> 資料PDFはこちらからダウウンロードできます
https://bit.ly/3q0Quxg
・尾形さんの公約の一つ 市の施設や事業からのゼロカーボン(2025年までに)をどう実現できるのか考える
(参考)名古屋市のごみ 生活ごみ 約700g/人・日 産廃4.2kg/人・日
名古屋市CO2量17kg/人日 ちなみに呼吸 1kg/人日
・名古屋市のごみ焼却:粗大ごみ不燃ごみを破砕した大きなプラも燃やしている
・名古屋市事業からの温室効果ガスGHG発生量(HPにある)
→うち、約1/3にあたる30万トンをGHGごみ処理事業から発生
収集車燃料など:0.6% 施設エネルギー:12.8% ごみ中プラ83.2%
・ただし可燃ごみの焼却によるCO2発生量は加算されない→実質300万トンくらい発生 なぜならごみ(生ごみ、紙など)はカーボンニュートラルとみなされるから(国際的に)
>地球温暖化の主因は「化石燃料」、その他森林破壊など
>炭素循環は通常は発生と吸収がバランス、しかし化石燃料の燃焼は一方
的に発生のみ
・ごみ処理事業CO2ゼロにするには
① ごみ収集車→EV化 or バイオディーゼル燃料100%とする(一部はすでに実施)
② 施設エネ→電気2%、
都市ガス10.7%(立上げに使用)メタンの調達?
コークス0.1%→バイオコークス?
・ガス化溶融炉やめる?→焼却残渣の埋め立て先ない、PFIなのでやめられない
・ストーカ炉(五条川、猪子石、冨田)焼却灰を>ガス化溶融炉に(鳴海、北名古屋)
・焼却ごみ中のプラからのCO2 83.2%→24万トン
→プラ焼却をやめる=リサイクルとリデュース
<リサイクル>
マテリアルリサイクルリサ→エネルギー使う、できれば水平リサイクルが望ましい
ケミカル→コークス還元 CO2発生
サーマル→熱回収 CO2発生
<プラスチックの使用をやめる>
使用の禁止(代替不能なもののみ)>使用削減
使用の削減>プラスチック税・業者の処理義務を強化=EPR
・ごみ焼却のメリット 衛生的、減容化
・ごみ焼却のデメリット 大気汚染、ダイオキシン、CO2、便利すぎてごみ減進まない
・プラごみなくても熱量足りるか→プラごみブレンドでなんとか?
・生ごみ処理 堆肥化? メタン発酵? 各戸で堆肥化がよい?
・ダイオキシン 日本はごみ焼却多いのでダイオキシン発生量も大きい→特措法で高度焼却
ごみ処理広域化も進んだ←→自区内処理 NIMBY
・ごみ処理費用 資源収集費用が大きい(単価 97千万/t)→税負担ではなく事業者負担に
<質疑>
〇PFIについて
ごみ処理行政の仕事=自治事務→PFIによる民営化>営利化であり問題
〇生ごみ処理
・ごみ減なんて市民にはアピールしないのでは
・生ごみは、小学校区単位で処理モデルを考える。
〇溶融の環境負荷 vs 焼却灰減容化=最終処分まで含め住民が考える必要がある
・ガス化溶融炉はエネルギーを使うが、焼却灰の量を減量できるので、埋め立て処分場の延命になる。
〇プラごみについて
石油プラスチック> バイオプラ(ポリ乳酸)の利用
バイオマス由来というのは気になる。ポリ乳酸はとうもろこしが原料?、食糧とバッティングが問題
・中国が2015年(?)にプラゴミ輸入を中止、他の東南アジアに展開⇒その後、他の東南アジア諸国も輸入拒否や停止。
・バブルの頃の環境守る波:20年前の非常事態=中国に輸出して解決
・他の国にごみを押し付けてはいけない
・プラ焼却やめるなら使用禁止が最善、リサイクルが次善 しかし環境的にも経済的にも赤字
・コロナ禍のステイホームで巣篭もり、中食で持ち帰りプラ容器使用拡大が加速増、どうする?
・どうしてもプラは便利 紙容器は高い
・レジ袋有料化でマイバッグ進んだ やはりプラ容器のプライシング重要
・本当に「必要なプラスチック」は何か>衛生・清潔が求められる医療品だけでは?
〇ごみ費用負担
・民間企業に任せられない? 市民が費用負担すべき 自治体が負担するのは?
・ゴミ処分費を商品に上乗せしていくしかない。(市というより国策)
⇒自治体で負担するのには反対。
何故なら>市民の中には、プラスチック製品を選んだ人も、選ばない人もいる。
・拡大生産者責任が必要
・ごみは出せば目の前からなくなる。(GoodsでなくBads)その後のことは無関心・無責任
・測り売りに誘導
〇市長選挙に向けて:市が何をやるか?
・公契約条例の利用:プラスチックゴミの削減に取り組む企業を入札で優先する
・給食を入札する事業者にゴミ減量義務付け
・学校給食の食器を陶磁器にする(漆器で出す自治体もある?福井県?)
〇市内各所に給水所の設置>マイボトル活用しやすくする
〇緑の税制改革(西ドイツ)環境税→税収を社会保障へ使う、雇用保険料
〇小水力発電の活用の検討
〇東京都港区:CO2固定認証制度 過疎の田舎の町の木材を使う
→名古屋市で特定の木材を使うことができるのか?過疎地域とのネットワーク化
〇埼玉大 財政学 岩崎 「地域衰退」地方創生×再エネ しかしFITはピンチ
〇これからどのようなテーマで?
・多文化共生:移民問題
・次回は、再エネ法の問題点も含めて話したい(岡山)。
2月9日(火)10時
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